食卓に届くまで
IWATE WAKAME
わかめの一生は、一年!
わかめの一生は一年で、漁師さんが一生懸命育てています。
わかめはどんなところで育つのでしょう。わかめの一生から、わかめが育つ環境をみてみましょう。
わかめの生活史
岩手県の場合7月頃に盛んに遊走子を出し、養殖の場合は採苗(さいびょう)を行います。遊走子は基質に付着すると発芽しやがて配偶体となります。この配偶体では雄・雌に分かれ、雄から精子が出て雌の卵と授精し芽胞体(がほうたい)となります。養殖においてはここまでは種糸の中で起こる過程で肉眼には見えません。芽胞体はやがて生長し、肉眼的に見えるようになると“わかめの芽”となり、その後11月から4月にかけて生長し成葉(せいよう)となります。
わかめの育成水温帯
わかめの生育には海水の温度が適温であることが重要です。下の図では、わかめの成長に最適な海水温を青のバー(■)で示しています。
わかめ養殖施設
下の図は、「わかめ養殖施設の模式図」です。
わかめが食卓にあがるまで
岩手県における代表的な加工品の「湯通し塩蔵わかめ」は、湯温90°C以上に湯通しした(30~60秒)直後に流水で冷却し、塩漬けしたものです。
ではこの行程をじっくり紹介します。
わかめ原藻
良質の原藻を採取後できるだけ早く処理します。
茎及び先枯れ部分を取り除きます。
湯通し
湯の温度は90度以上で、原藻を投入した時点でも80度以下にならないようにします。
原藻に熱が均一に伝わるように攪拌を充分に行います。
湯通し時間は、30~60秒です。
用水は、海水です。
冷却
湯通し後、できるだけ速やかに完全に冷却します。
用水は海水で、早く冷えるように充分に攪拌を行います。
水切
冷却したわかめに軽圧を加えて水切りします。
塩もみ
原藻の40%の粉砕塩を使用し、むらのないように充分に塩もみをします。
※塩漬装置を使用する場合は塩もみ~塩漬の工程を行う(マニュアル遵守)
塩漬
塩もみしたわかめを容器に移し15時間以上塩漬しておきます。
脱水
塩漬時の侵出液で塩粒を洗い落とした後、適度の水分になるまで加圧して脱水を行います。
芯付半製品
芯抜
芯抜きをしながら選別を行います。
芯抜きわかめ
保管は、-5度~-15度程度で行います。
その後、芯抜きされたわかめはパッケージ工場や卸屋を経て店頭にならび、皆さんの食卓に届くことになります。